こんにちは!
夏の暑さもそろそろ弱まって、落ち着いて欲しいですね。
10月になり、養成校によっては実習が始まる時期かと思います。
私自身、初めて実習に行く時は不安で、何を準備してどのような心持ちで行くべきか分かりませんでした。
そのため、この度は評価実習や総合実習を経験したJAOTS理事向けにアンケートを行い、理事12名が回答してくれました。
この結果を色んな作業療法学生に共有することで、少しでも不安を軽減して実習に臨んでいただけたらありがたいです!
それでは結果をご紹介します!!
①実習で不安だったことはなんですか?上位3つを教えてください
1位 実習指導者との関係性
2位 評価ができるか
3位 患者さんとの関係性
→以上がトップ3となりました!
1位については、作業療法学生の実習は特に実習指導者の方と1対1での指導になるので、関係性をとても大切にしながら実習をすすめることになります。そのため、不安を感じる人が多かったという結果になりました。
このランキング項目以外に「記録が書けるか」、「睡眠時間が足りるか」などの項目を選択する人も多く、実習時間以外のことにも不安を持っていることが分かりました。
実習期間中はレポートや症例報告が課されている養成校もあるため、時間がなく、課題に追われやすいです。課題は土日を有効に使い、タイムスケジュールを考えて行動していくことが重要だと思いました。
実習で不安だったことが他にもあったらコメントお願いします。
・リスク管理ができるか(持ち物に関する忘れ物,点滴やカテーテルの管理,各病態における禁忌事項,病状やリハビリに関する説明を行う際など)
・臨床思考過程を、たくさんの要素を整理しながら進められるか。(筋力、ROM、ADL、高次脳、主訴、家族need……)
・わからないことが多すぎでひたすら粗相の無いように行動した。 患者さんの前以外にも家に帰るまで緊張状態だった。
・自分の知識量が臨床で通用するのかどうか
・適切なプログラムを立案できるか
・毎日、遅延とか寝坊とかしないか不安です。
・自分の趣味や家庭役割との両立。友達に会えないこと
→患者さんに対して自分の知識や行動がきちんと反映されるのか、自己管理や自分のプライベートとの両立が挙げられていました。高学年になるにつれて実習期間が長期化し、求められるレベルも高まるため、どうしても不安が多くなってしまいます。
②実習で勉強しておいた方が良かったことはなんですか?
→実習で作業療法を行うための基礎知識は必須です!何から勉強したら良いか分からないという方はJAOTS理事たちの意見を参考に勉強してみてください!
③実習で役に立った教科書や学習サイトを教えてください。
→たくさんの教科書やサイトが挙がっていました!教科書だけでなく、アプリやYouTubeなどの映像サービスを使って視覚情報を取り入れながら勉強することで、効率よく知識が深められます。
④実習での持ち物を教えてください。
→身体領域では、ゴニオメーターやメモ帳、評価に関する紙や物品を準備して持参しているという意見が多かったです。病院によって消毒やゴーグルの使用指示が異なるので、よく確認しましょう!
精神領域では、病院によって扉の鍵管理が厳重になされており、病棟内に一切の持ち物が禁止されている場合があるので注意してください。精神領域ではメモを患者さんの前で取ることで患者さんを不愉快にさせたり不安にさせてしまうことがあるので、メモは患者さんがいない所でまとめましょう。また、鍵や持ち物をなくすと患者さんに影響を及ぼし、実習先施設に迷惑が掛かってしまいます。自分の持ち物はしっかりと自己管理をしましょう!
⑤実習での服装を教えてください。
→身体領域での服装は、ケーシーが圧倒的意見でした。ケーシーとは養成校で指定される医療用ウェアのことです。養成校でまとめて購入します。
精神領域での服装は、上はポロシャツという意見がほとんどでした。精神領域ではケーシーなどの医療用ウェアは患者さんに威圧感を与えるとのことから、ケーシーを着用しない病院や施設が多いです。ポロシャツは自分で購入するので、実習時の服装を踏まえて予算を考えると良いと思います。
⑥実習で自分が感じたor指導者に指摘された改善点はなんですか?
・原因分析力 言語化能力
・患者さんとの距離が近すぎる、患者さんとの接し方
・報告、連絡、相談の内容
・なぜを考える exなぜそのプログラムをするのか話す内容を考える。見ると観察は違う
身体領域で口語的に話してしまう部分があることを指摘された。精神領域では、自分を客観視してどう影響するか考えるように言われた。
・事前に5W1Hで詳しく、環境設定を考えてくること。なんでも「やらせてください」と自ら声掛けし、経験すること。
・評価時に、焦りすぎてあたふたしているところが、患者さんを不安にさせてしまったり、急かしてしまうから、落ち着いて!!!!
・学んだこと記録の際のまとめ方 評価からの問題点の考え方 患者様の高次脳に合わせた教示の仕方 訓練時、どう言った目的で行うのか意識 段階づけ などなど
私の場合は文章に自分の考えなどを簡潔に書くことが苦手なのと、専門用語の使い方などで指導をいただくことが多かったです。 また、寸前で評価や、技能などやってみてと言われる何考えてやった?と質問されることが多かったです。 患者さんを見る際には、動作分析は自分から進んでやって置き、時間がある時は療法士から患者情報を聞いておくといざと言う時に役立つし、勉強にもなります!! 療法士の先生によって全然違うことを指摘されることも多かったです。 臨床思考や、プログラムの立て方など療法士の先生によって違うので理不尽に感じる場面もありますが、なぜそういう考え方なのかなど質問すると、人によって違う考え方が学べます!あと好感度も稼げます! その先生につく時はその方法で行って、後からじぶんの考えにあったやり方覚えていけばいいとこ取り出来ます!
・コミュニケーション時に言葉遣いが崩れすぎる時がある、自己評価が低すぎる、疼痛の確認が不十分な時がある
・指示されてからの迅速な対応力
→OTになるための実習なので、自分ができていない点は患者さんに良い作業療法ができているのかどうかを考えて行動することが良いと思います。JAOTS理事からたくさん意見が挙がっていたので、ぜひ参考にして実習を乗り越えてください!
⑦実習中の息抜きは何をしていましたか?
・実習先が遠方ばかりだったので、その先々の観光スポットを巡ったり、実習先で知り合った実習生の子とご飯に行ったりスポーツをしたりしていた。
・寝てた
・ドライブ
・ゲーム、外に出てゆっくりする
・友達と遊んだり、バイトをしてました(ほんとはダメ)
・美味しいご飯をたべること。サウナ
・ごはん!!睡眠!!人と話す!
・なんもやる時間なかったです 土日は調べ物まとめてするか寝てました あと空いてる時間はスマホ触ってました。
・音楽聴く、寝る
・飼っている鳥と触れ合う、睡眠をとる
・友達と電話して励まし合う、患者さんたちから癒しをもらう。
→JAOTS理事が各々プライベートも充実させて実習をしていたことが分かりました。実習中は実習のことだけを考えると辛くなってしまうので、休養日は自分の趣味や友達と会うことも大切にしてください!
⑧これから実習を経験する下級生に向けて応援メッセージをお願いします!
・バイザーは当たりはずれが激しく,同じ実習先でもバイザーによって全く異なることがありますのでご注意ください!患者様との距離感は知人程度にとどめておきましょう!きついことがたくさんあると思いますが,全部誰かの生活を支えられる作業療法士になるためだと思えば頑張れるかもしれません!同じ作業療法士を志す人間として心の底から応援しています.お互い頑張っていきましょう!!
・とにかく陽キャになりきって、話のネタを作る! 折り紙は鶴以外も暗記して折れるとヒーローです。 評価は一通り印刷して持ち歩いていました。特にFIM一覧表は回復期で使ってました。
・自分は基礎科目の理解が自分の実習の満足度を下げていると感じたので、知識をたくさんつけておいたほうがいいです!
・頑張ってください!
・恐れずに質問する 出来なくて当たり前と思っておく。
・実際の場面でしか得られないことがたくさんあります!思ったより楽しいです!頑張ってください!
・メンタルブレイクした時は担任や病棟のスタッフに助けを求める。
・実習は、辛いこともあるけど本当に学ばせていただけることが多いと思うので、たくさんたくさん吸収して、自分の目指す作業療法士に近づけるように一緒に頑張りましょう🔥
・やる事やってしっかり寝れば乗り切れると思います!しんどいことは周りに話してすぐ発散!! 1人でできないことも多いので周りにすぐ助け求めることも大切です!! 身体が資本なので頑張りすぎないでください!
・まずは、ここまでの大変な座学、お疲れさまです!実習が始まると、きっと色々なことを学べる貴重な時間になると思います。最初は不安や緊張もあるかもしれないけれど、焦らず一歩一歩進んでいけば大丈夫です!患者さんとの関わりを通じて、教科書だけでは学べない大切なことをたくさん吸収してください!! 何か困ったことがあったら、周りの先生や仲間に遠慮なく相談してください!! 実習の中で自分の成長を感じられる瞬間がきっと訪れます。それを大切にして、自信を持って進んでいってください。 応援しています!!!!
・不安なこともたくさんあるかと思いますが、しっかり事前準備をして、これまで学んだことを思い出していけば皆さんなら大丈夫です! 実習生なので、失敗して当たり前です。失敗を恐れて何もできなくなってしまうのはもったいないと思うので、全力で頑張ってきてくださいね。 応援しています!
・実習に向けて不安ですが、技術面よりも自分の足りない部分に対してどんな努力や改善をしているかが評価されていると思います。実習は患者さんのご厚意によって成り立っているので、患者さんへの感謝の気持ちを忘れずに、楽しく作業療法を学んでください!応援しています。
→たくさんの応援メッセージをいただきました!全国のJAOTSから力強いメッセージを糧に実習に臨んで欲しいと思います!
長い文章になってしまいましたが、ここまで読んでくださり、本当にありがとうございました。全国の作業療法学生に役立てたら嬉しいです!
(執筆:髙見)
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