【2年生編】
Aさんは脳出血で皮質脊髄路に障害が出た。皮質脊髄路の役割でないのはどれ?
① 姿勢を保つ
② 手の細かい動作に関わる
③ 反対側の筋に情報をつたえる
④ 自分の意思でする運動(随意運動)に関わる
答え→① 姿勢を保持する
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<解説>
脳の運動制御に関わる神経の経路は、上行路と下行路があります。
さらに下行路は、「外側経路」と「内側経路」に分けることができます。
これは、脳からはじまった神経が、脊髄のどこを通って筋肉までいくのか、
その場所に着目し、分けられたものです。
内側経路は、脳幹からはじまり脊髄の内側(前・側索)を通ります。
主に体幹や首の筋を制御し、姿勢と筋緊張に関わります。
内側経路の1つに前庭脊髄路があります。
前庭は内耳にある器官で、体の傾きを感じる場所です。
前庭脊髄路は、そこで感じた傾きをもとに、姿勢を保つための指令を筋肉に伝えます。
このように、内側経路は体幹や首の筋につながり、姿勢と筋緊張を制御しています。
対して、外側経路は脊髄の背側索を通り、手足などの遠位筋が主な行き先です。
この経路の代表として、皮質脊髄路があげられます。
皮質脊髄路は主に大脳皮質からはじまり、多くが延髄の錐体で反対側に交差します。
そこから脊髄を下行し、筋につながります。
手の巧緻性にも関与し、どれも随意運動であることが特徴です。
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