【2年生編】
脳の場所で、よく名前を耳にする海馬。
その役割は4つのうちどれ?
① 体温を調節する
② 呼吸の頻度を調節する
③ 言葉にできるものを記憶する
④ 運動のタイミングの記憶にかかわる
答え ③
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<解説>
①体温調節の中枢は間脳の視床下部にあります。視床下部はホメオスタシス(恒常性)の維持に関わる中枢が集まる場所です。体温=ホメオスタシスと考えると繋がりやすいかもしれません。
② 延髄には生きることに直結する機能の中枢が集まっています。その例として循環中枢や呼吸中枢が挙げられます。
④ 小脳は運動の協調と学習に重要な役割を担う場所です。まず、感覚の情報と運動指令を比べて誤差を修正します。これを繰り返すことで運動が記憶され自動で修正できるようになります。いったん覚えたことは忘れないことが特徴です。
🌼コラム🌼
海馬の役割はある患者さんをきっかけにわかるようになりました。
その患者さんの名前をイニシャルでH.Mと言います。
H.Mさんはてんかんの患者さんでした。症状は重く、側頭葉(海馬も含む)を切り取る手術が行われ、手術は無事に成功。てんかんの症状はなくなりましたが、代わりに新しい記憶が数分しか保てなくなリました。
こうして、海馬は短期記憶にかかわること、記憶は場所によって役割が異なることがわかったのです。
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